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注文住宅 戸建て住宅の「制震」とは?

2025.04.14
こんにちは。
アルボスの古谷です。

新年度を迎え、桜も満開となりました。
あちらこちらで花びらが舞う景色が本当に美しいですね。
皆さん、お花見には行かれましたか?
西公園や一目千本桜などの名所も見事ですが、
身近な公園にひっそりと咲く”穴場スポット”を楽しむのもいいですよね。
日本人で良かったなと感じるこの景色、この季節を大切にしていきたいものです。
さて、本日は4月5月のキャンペーンの予習として、
制震」についてご紹介いたします。
耐震+制震
制震」というのは、
建物にかかる振動エネルギーを吸収し、揺れを抑える仕組みのことです。
耐震」は建物が倒壊しない=人命を守ることを目的としているのに対し、
制震」は建物の損傷を減らす考え方になります。
大地震の後も安心して住み続けるためには、「制震」の考え方が非常に有効です。

◆制震ダンパーとは

制震ダンパー
ダンパーとは ”効果を弱める” という意味の英単語<damp>に由来し、
建物の空調制御や、車の乗り心地の調整など、さまざまな分野で活用されています。
その中でも制震ダンパーは、
地震や台風による振動を抑えることで、
建物へのダメージを軽減するために設置される装置です。

◆制震ダンパーの種類
制震ダンパーには「オイルダンパー」「ゴムダンパー」「鋼材ダンパー」の3種類があります。
このうち、戸建て住宅で多く使われているのは「オイルダンパー」です。
内部に充填されたオイルの抵抗によって地震のエネルギーを吸収する仕組みで、
構造の要となる耐力壁に適宜設置されます。
耐震壁を制震ダンパーが守ることで、構造躯体を守ってくれるのです。

◆小さな揺れでも効果を発揮

揺れ始めから瞬時に減衰
アルボスの家で採用している制震ダンパーは、
初期の揺れでもすぐに反応し、効果を発揮します。
大地震だけでなく、揺れ始めからエネルギーを減衰させることで、
耐力壁の損傷を未然に防ぐことができるのです。

◆地震のあらゆる周期にも対応

地震のあらゆる周期に対応
地震には様々な周期があり、建物の揺れと地震の周期が一致すると共振が起こり、
揺れがより大きくなってしまいます。
東日本大震災の時に、高層ビルの高層階が大きく揺れたのを
覚えている方も多いのではないでしょうか。
制震ダンパーを用いることで、このような共振を未然に防ぐことができます。
また、小さな揺れでも対応することから、
スリップ挙動(2回目の地震で建物の変形が極端に大きくなる現象)の防止にも
効果を発揮します。

◆確かな安全性

業界に誇るメーカーとの共同開発
制震ダンパーは多くの種類があり、それぞれ性能も異なります。
特に油圧機構には高度な加工技術が求められるため、信頼のおけるメーカー選定が重要です。
アルボスの家で採用している『MERクロスダンパー』は、
建築基準法に基づいた耐震性能の確認に加え、
日本建築防災協会のソフトを用いて1棟ごとに限界耐力計算を実施し
2つの視点から地震力に対する減衰性能の確認を確実に行っています。

「制震」という言葉は「耐震」に比べてあまり馴染みのないかもしれませんが
近年では戸建て住宅への導入例も増えてきています。
大切な住まいをより安心・安全なものにするために、ぜひ「制震」にもご注目ください。

アルボスの家は「強くて賢い、おしゃれな木の家」を目指しております。
お客様の暮らしに寄り添う住まいづくりのお役に少しでも立てれば嬉しいです。
この記事を書いた人
古谷 一彦(ふるや かずひこ)
企画・営業

二級建築士